変わりゆく銀行業界―「安定」の幻想とは
「銀行員は安定している」そう思われていた時代は、もう過去のものかもしれません。みずほ銀行は、今後10年間で1万9000人の削減を計画しています。三井住友銀行も、店舗統廃合を加速させています。
メガバンクでさえ、この状況です。「大きすぎて潰れない」と言われていた存在が、今、大規模なリストラと店舗削減を進めている。これが意味することは何でしょうか。
地方銀行は、さらに厳しい状況に置かれているかもしれません。
年収630万円の謎|公式発表と現場の乖離
千葉興業銀行の有価証券報告書に記載された平均年収は、630万円です。聞こえはいい数字ですよね。でも、OpenWorkなどの転職口コミサイトでは、正社員114人の平均年収が440万円~450万円と記載されています。
同じ企業なのに、190万円の差。この理由は単純です。公式発表は役員や管理職を含めた平均。
実際には、20代~30代の若手社員が大多数を占めているため、現場の実感は「440万円」に近いわけです。では、時給換算するとどうなるか。月の実際の残業は平均17.9時間。
一見、少なく見えます。ただし、多くの従業員の報告では「朝8時前に出勤し、定時後も業務連絡が来る」というのが実態。週単位で見ると60時間超の勤務は珍しくない状況です。
時給換算すると、地域の最低賃金や他業種の営業職と比較して、決して高くない数字が浮かび上がります。「安定した給与」という看板の裏には、時間単価の低さという現実がある。新卒から課長代理に昇進するまで、給与がほぼ変わらないという構造も、多くの口コミで指摘されています。
5~6年かけて年20~30万円程度の上昇に留まるケースもあり、若手層の「頑張ってもあまり変わらない」という無力感は、当然の結果かもしれません。
「3番手」という重圧|営業基盤の脆弱さ
千葉県内の銀行は、事実上の3行体制です。千葉銀行(首位)、京葉銀行(2位)、そして千葉興業銀行(3位)。3番手であることの重圧は、単なるランキングの問題ではありません。
千葉銀行との給与差は、新卒2年目から顕著に現れます。推定で100万円以上の差がつくとされています。なぜか。
千葉銀行は県内で圧倒的な顧客基盤と融資実績を有しており、営業効率が異なるのです。千葉興業銀行の営業エリアは、千葉県内に集中しています。191店舗のうち189店舗が県内に集中していることが、その経営戦略を象徴しています。
問題は、その営業エリアの人口動態です。千葉県全体では東京圏に近い利点で人口減少が緩いとされていますが、2040年の推計では人口減少局面が本格化するとみられています。高齢化も進み、融資先となる中小企業の数も減少傾向。
新興産業やIT関連企業が少なく、東京への人材・資金流出が継続している状況では、営業基盤そのものが細る構造にあります。組織内部でも、課長代理が大量に存在するという特殊な状況が報告されています。昇進枠が少ないため、20年働いても課長止まり、という人たちが溜まっている状態。
出世した先輩の給与を見ても「ああなりたい」と思えない。そんな声も聞こえてきます。
2027年4月、経営統合という名の「変化」
2025年9月、千葉銀行が千葉興業銀行の株式19.9%を取得し筆頭株主化することが発表されました。経営統合は2027年4月の予定です。統合後、千葉銀・千葉興銀・京葉銀の関係性がどうなるのか、詳細は未定のままです。
公式発表では「店舗統廃合は予定していない」と述べられていますが、同業他社の統合事例では3~5年で20~30%の店舗削減が一般的。その矛盾に、現場の従業員は敏感に反応しています。統合準備による業務負担は既に増加しているとみられます。
同時に、ノルマは一向に減りません。むしろ、人員調整前の段階だからこそ、「今のメンバーで対応しろ」という圧力が高まっているのではないか。そう懸念する声も出ています。
転勤・配転・希望退職という人事異動のシナリオは、確実に迫ってきています。統合という経営判断が、従業員の人生計画に直結する不確実性。 それが、現在の千葉興業銀行で働く人たちの背景にあります。
ノルマと人手不足の「負のスパイラル」
月間平均残業17.9時間という公式数字は、一見、労働時間が管理されているように見えます。しかし、現場の報告では異なる光景が広がっています。複数のノルマ達成という圧力が、朝8時前の出勤を常態化させています。
定期預金、投資信託、保険、カード、年金、各種手数料…。銀行業務は細分化され、各部門でノルマが設定されています。残業時間の制限があるため、業務が終わらない。
その結果、有給休暇を取得しても業務連絡が来る。「休みたいけど、気が休まらない」という状態。 これは労働時間以上に、心理的な負担を生み出します。
若手離職率が3割とも言われるのは、この構造の現れです。同期がどんどん辞める。人手不足で自分への担当先が増える。
ノルマも増える。でも、残業制限で仕事が終わらない。その悪循環の中で、「この先、どうなるんだろう」という不安が積み重なります。
支店によって職場環境が180度異なるという報告も重要です。良い支店は人間関係も良く、上司が相談しやすい。ハズレ支店に配転されたら、その同僚は数年間、過酷な環境に置かれます。
配転は本人の希望とは関係なく決まるため、運不運が人生5年を左右するという状況も起きているのです。
「安定」の正体
千葉興業銀行は、ブラック企業ではありません。福利厚生は充実しており、育休制度も存在します。有給休暇取得率も84.6%と高い。
女性管理職登用も進んでいます。制度の上では、「働きやすい銀行」の形をしています。しかし、制度と現場のギャップが、実は深刻かもしれません。
制度は用意されていても、「使える雰囲気ではない」ノルマがあるから、実際には休みにくい。育休制度があっても、復帰後のキャリアに不安がある。そして何より、この働き方の先に何があるのか、見えない。
メガバンクでも1万9000人のリストラが計画されている時代に、地方銀行の「安定」という言葉は、どの程度の信を置けるのでしょうか。統合を控え、店舗削減が確実視される中で、「ここに30年いよう」と思える人がどれだけいるか。それが、多くの若手が心の奥に抱える問い。
そして、それが現在の離職率の高さに繋がっているのだと考えられます。
見直すきっかけ
千葉興業銀行が「やばい」企業かというと、そうではありません。ただ、「このままでいいのか?」という問いは、大切にすべきかもしれません。給与と労働量のバランス、昇進の見通し、営業基盤の将来性、経営統合による不確実性。
これらは、この銀行だけの問題ではなく、地方銀行全体が直面している構造的な課題でもあります。その構造の中で、自分の人生をどう設計するのか。銀行一筋では対応できないリスクが、確実に存在する時代になっています。
では、どうすればいいのか?
銀行一筋は大きなリスクを伴う時代です。収入源を多様化することが重要。でも、「どうやっていいのか分からない」AI副業とか聞くけど、具体的に何をすればいいのか。
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