変わりゆく銀行業界―「安定」の幻想とは
「銀行員は安定している」そう思われていた時代は、もう過去のものかもしれません。みずほ銀行は、今後10年間で1万9000人の削減を計画しています。三井住友銀行も、店舗統廃合を加速させています。
メガバンクでさえ、この状況です。「大きすぎて潰れない」と言われていた存在が、今、大規模なリストラと店舗削減を進めている。これが意味することは何でしょうか。
地方銀行は、さらに厳しい状況に置かれているかもしれません。「北陸銀行ってやばいのかな」そう検索する人の気持ちは、実はシンプルです。表面的には「この銀行、経営大丈夫?」という心配かもしれません。
でも、その奥底にあるのは「この働き方、本当にこのままでいいのか」という問いなんじゃないでしょうか。メガバンクでさえ大規模リストラに乗り出す時代。北陸銀行で働く人たちが感じている不安は、もっと深刻かもしれません。
営業エリアの人口減少が、あなたの昇進枠を奪っている
北陸銀行の営業基盤は、富山県を中心とした北陸3県。そして北海道です。ここからが問題なんです。
富山県の人口は約106万人。一見、地方としてはまともな規模に見えます。でも高齢化率は29.6%。
全国平均より高く、若年層の流出が続いています。石川県、福井県も同じ傾向です。つまり、この先、貸出需要は確実に減り続けるということです。
銀行の経営は「どれだけ金を貸せるか」に依存しています。でも、人口が減っている地域で、個人の新規借入が増えるわけがありません。企業も後継者がいない、事業を縮小している。
そういう地域なんです。では、昇進はどうなるか。枠は限られたままですが、稼ぎ頭となる支店の数は減っていく。
つまり、同期の中での出世争いは、確実に熾烈になっていくわけです。北海道の展開を見れば、その現実がよく分かります。1986年度には26店舗あった北海道拠点は、2019年には16店舗に。
37.5%の削減です。20年前より、さらに削減が進んでいるはずです。昇進したい。
でも枠がない。給与を上げたい。でも配置先がない。
新入社員の時点で、その先のキャリアは、かなり限定されているんです。
年収601万円の表と裏
北陸銀行の平均年収は601万円。北陸地方では「高給」として扱われます。でも、その実態は複雑です。
新卒の初任給は約280万円。2023年から7万円上がったとのことですが、上がったところで280万円は280万円。私たちの親世代の新卒よりは高いかもしれませんが、現在の大学新卒が「これで上等」と納得できる額でしょうか。
問題は、その後です。入行後の昇給は、年1~3万円程度。年3万円の昇給なら、10年で30万円。
しかも年功序列です。頑張ろうが、成果を出そうが、同期なら同じペース。一般行員として働いている間は、正直なところ給与は「停滞」に近い感覚でしょう。
同期の半数が3年以内に退職する、という話も出ています。その理由は単純です。「給与に対する仕事量が合わない」と気付くからです。
昇進して初めて給与が大きく上がる構造。つまり、昇進できる見込みがなければ、北陸銀行に居続ける理由がない。そういうことなんです。
3~4年スパンの転勤が、人生設計を破壊する
北陸銀行で働く人は、平均して3~4年ごとに転勤を経験します。富山→北海道→首都圏→名古屋。あるいは、もっと複雑なパターンもあります。
広域転勤が前提の「総合職」なら、それで納得できるかもしれません。でも問題は、その転勤スパンの短さです。3年では、新しい街に根を張ることすらできません。
配偶者がいれば、どうするのか。子どもの学校は。住宅購入を考えていたなら。
その計画はすべてリセットです。「単身赴任で対応する」という選択肢もあります。でも、それは家族との時間を失うということです。
子どもたちにとって、親がいない日々が続く。配偶者は、ワンオペで育児や家計を回す。転勤は「キャリア」と説明されます。
でも、本当は「選択肢の制限」なんじゃないか。そういう実感が、若手から聞こえてきます。転勤先の支店がどんな雰囲気か、その支店長がどんな人か。
それによって、人生が大きく変わる。だから、人によっては「支店ガチャ」と呼ぶんです。
支店ガチャ:あなたの人生は、配置先次第
同じ北陸銀行でも、支店によって全く違う。これは、組織全体の問題というより、支店長という個人の権限が大きすぎるからです。支店長が営業ノルマに厳しい人なら、部下への叱責は激しくなります。
罵倒される。詰められる。月1名の離職が報告される支店も、実際に存在します。
一方で、「チームで目標を達成する」という文化の支店も存在します。そこでは、数字が出ない時期も、上司が見守ってくれる。メンタルの状態を気にしてくれる。
同じ会社のはずなのに、この差です。「配置ガチャ」という表現は、笑い話ではなく、人生がかかった問題です。運が悪ければ、パワハラまがいの環境に3~4年閉じ込められる。
その間に、メンタルを壊す人もいます。転職会議では、パワハラの報告が24件。2014年から2024年にかけて、報告が途切れていません。
つまり、この問題は構造化されているということです。
女性の給与は、昇進してからも増えない
女性行員が感じている違和感は、さらに深刻です。営業ノルマを達成しても、給与に反映されない。昇進のタイミングも男性より遅い。
年次経過後、給与が据え置きになるケースも複数報告されています。「エリア職」という限定職制度(廃止予定)では、初任給も低く、2年目以降はほぼ昇給がない。転勤がない代わり、給与も昇進も後ろに下がる。
それが暗黙の了解です。「女性も活躍できる」という掛け声は、給与表に反映されていないということです。管理職候補への推薦数も、男性が圧倒的に多い。
同じノルマを達成している女性がいても、「候補」に上がりにくい。なぜか。それは組織文化の中に、「管理職は男性」という固定観念が残っているからです。
経営統合20年、なぜ効果が出ないのか
2004年に、ほくほくフィナンシャルグループの傘下に入り、北海道銀行と統合してから、今年で20年です。20年。一世代に近い時間が経過しています。
統合の目的は、経営効率化とシナジーの創出。でも、現状は「統合したけど、実質、独立したまま」という評価も出ています。2024年11月に、札幌に統合シンボルビルが竣工しました。
象徴的な建物ですね。でも、建物ができたからといって、経営統合の実は深まるのか。人事異動は進むのか。
給与制度は統一されるのか。実際のところ、個別営業による競争は相変わらずです。法人向けは北陸銀行が盤石。
個人向けは北海道銀行が盤石。その役割分担は続いたまま。統合効果がなお不十分という指摘もあるほどです。
さらに、経営環境も厳しくなっています。トランプの関税政策が北陸地域の産業に打撃を与えるリスクも高い。中国との経済関係が深い企業が多いからです。
その対策が実効的か。新中期経営計画では「地域課題解決」を掲げていますが、これで本当に乗り切れるのか。組織の意思決定が遅い、古い体質という評価は、変わっていません。
「やばい」のは銀行ではなく、このままの働き方かもしれない
北陸銀行が「経営危機」にあるわけではありません。自己資本比率も悪くない。配当も出ています。
地域のメインバンクとしての地位も保っています。でも、働く人たちが感じている不安は、銀行の経営状態ではなく、自分のキャリアと人生設計に対する漠然とした恐怖かもしれません。人口減少地域で、昇進の枠は限られ、給与は停滞し、転勤で人生設計がリセットされ、支店ガチャで人生が変わり、古い体質のパワハラが報告され続けている。
そういう環境が、本当に「安定」と言えるでしょうか。北陸銀行で働くこと自体が問題ではなく、「このままの働き方を続けることが、本当に安全か」という問いが、心の奥に引っかかっているんじゃないでしょうか。福利厚生は充実しています。
有給消化率も83%。一見、ホワイトです。でも、給与の上がり方は年功序列。
キャリア形成の見通しは限定的。転勤で家族と離別。そういう現実も、同時に存在しています。
銀行員としての「安定」を求めることは悪くありません。でも、その安定が本当に10年後、20年後も続くのか。その確度がどこまであるのか。
その問いに、正直に向き合う必要があります。
では、どうすればいいのか?
銀行一筋は大きなリスクを伴う時代です。収入源を多様化することが重要。でも、「どうやっていいのか分からない」AI副業とか聞くけど、具体的に何をすればいいのか。
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