変わりゆく銀行業界―「安定」の幻想とは
「銀行員は安定している」そう思われていた時代は、もう過去のものかもしれません。みずほ銀行は、今後10年間で1万9000人の削減を計画しています。三井住友銀行も、店舗統廃合を加速させています。
メガバンクでさえ、この状況です。「大きすぎて潰れない」と言われていた存在が、今、大規模なリストラと店舗削減を進めている。これが意味することは何でしょうか。
地方銀行は、さらに厳しい状況に置かれているかもしれません。
営業基盤そのものが縮小する現実|高知県の人口減少は全国平均の2倍
メガバンクのリストラが話題になっています。でも、その根っこにあるのは、実は地方銀行の方がずっと深刻だったりするんです。四国銀行の営業エリアは、高知県と徳島県が中心。
ここで何が起きているのか。2024年時点で、高知県の人口は約691万人。一見、大きな数字に見えますよね。
ところが、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2070年に現在比60%以下まで落ち込むと予想されています。年間0.9~1.0%の減少速度。全国平均の0.5%と比べて、ほぼ2倍です。
「2070年?そんな先の話?」と思うかもしれません。でも、銀行にとっては、それは今この瞬間の問題なんです。なぜなら、融資案件は今、確実に減っているから。
人口が減れば、新しく家を建てる人は減ります。新しく事業を始める人も減ります。そもそも、若い世代が別の地域に流出しているので、融資を組む層自体が消えていくんです。
実際、四国銀行の中期経営計画では、人口減少による事業基盤の縮小を明示しています。つまり、これは経営層も認めている危機です。
新規融資案件の枯渇が目前|営業店の「案件難民」化
営業店の現場では、どんなことが起きているのでしょう。新規融資案件が減れば、営業成績も落ちます。そして四国銀行では、営業成績がそのまま昇給・昇進に直結する仕組みになっています(最近、人事評価体制が変わり、実績反映が強まった)。
つまり、地域の人口減少という外的要因で、個人の評価が下がってしまう構造です。支店によっては、すでにこの現象が起きています。地方の支店で、「新規案件がない」という営業店の嘆きは、もはや珍しくないというわけ。
年収654万円と実感420万円の乖離|「安定」の内訳を暴く
ここからは、多くの人が気になる話ですね。給与です。四国銀行の有価証券報告書では、平均年収654万円と記載されています。
聞こえ、いいですよね。ところが、口コミサイト(エン カイシャ、OpenWork)では、正社員の平均年収が419~495万円と報告されています。ギャップは159~235万円。
かなり大きいです。これ、何が原因だと思いますか?答えは、シンプルです。
公式発表は「全従業員の平均」です。つまり、管理職、部長、支店長といった高給取りの給与が、平均値を大きく押し上げている。一方、口コミは若~中堅層(20~40代)が主な投稿者なので、一般職や初級管理職の現実が反映されるわけです。
実態はこう。新卒の初任給は250万円(大卒)。ここから3年働いても、大体350万円台。
つまり、3年で100万円程度の昇給。1年あたり30万円強。この昇給額が、ずっと続くわけではないんです。
年功序列が基本なので、毎年着実に昇給します。ただし、上限がある。そして、重要なポイント:役職がつかないと、基本給が横並びになってしまうんです。
役職定年後の「崖」を誰も語らない
四国銀行で支店長に昇進するには、15~20年かかります。新卒22歳から考えると、37~42歳でようやく管理職。それまでの15年間は、基本給がほぼ横並び。
資格を取得すれば多少の手当がつきますが、それでも限定的です。そして、もっと怖いのが、その後です。役職定年という制度があります。
つまり、ある年齢に達すると、管理職から外されるということ。すると、給与は一気に下がります。具体的な数字は開示されていないですが、「相当な減額」というのが複数の口コミ報告から伝わってきます。
つまり、「安定した給与」というのは、昇進できた人の話なんです。昇進できなかった人、あるいは昇進しても役職定年で外された人は、「安定」ではなく「減り続ける人生後半戦」に直面します。
支店統廃合で昇進枠が消失|「転勤か、昇進断念か」の二者択一
ここからは、キャリア構造の話です。四国銀行は、直近5年で複数の支店を統廃合しています。琴平支店が善通寺支店へ、丸亀南支店が丸亀支店へ、といった具合に。
店舗数は2020年3月時点で110店舗。今後も減少予定です。これ、何を意味するか。
支店長ポスト自体が減っているんです。ところが、昇進を目指すなら、総合職として複数の支店で勤務経験を積む必要があります。つまり、昇進の道を狙うなら、転勤は避けられないということ。
一方、「転勤は嫌だ」という人向けに、地域総合職という制度があります。転居を伴う転勤がありません。地域に根ざして働ける。
いい制度に聞こえますね。でも、現実は…。地域総合職から支店長への昇進は、極めて遅いんです。
データはありませんが、複数の口コミから「ほぼ無理に等しい」というニュアンスが伝わってきます。つまり、転勤なしを選ぶと、昇進も諦めるということ。ここが、現代的な「ジレンマ」です。
昭和の銀行員なら、「転勤は出世の道。家族も応援する」という家父長制的な価値観があったでしょう。でも、今は違います。配偶者も働いている、子どもの教育も大事、親の介護もある。
そういう人生設計の中で、「転勤か、昇進断念か」を30代で迫られるのは、かなりシビアです。しかも、昇進できたからといって、年収が大きく増えるわけでもないという現実があります。
新卒3年以内の離職が複数報告|想定年収とのギャップが最初の挫折
ここで、興味深いデータがあります。新卒採用の話ですが、複数の報告から「3年以内に退職する人が複数いる」ことが推測されます。理由は、どうやら給与と昇進のギャップのようです。
思い返してください。大学時代、就職説明会や求人票で見た「四国銀行の初任給:250万円」それと、3年働いた後の現実:年収350万円台。そして、その先のキャリアパスが見えない。
新卒の頭の中では、こんな計算が起きます。「初任給250万円。3年で昇給100万円。このペースなら10年で550万円か。でも、それだと30歳の時点で550万円?そして、支店長になるまで15年待ち?」計算が合わない。説明会の「安定した給与」という話と、現実の昇給カーブが一致しない。
その時点で、心が折れるんです。特に、比較対象がある世代です。「同期の〇〇は、すでにスタートアップで年収500万円」とか。
あるいは「大手企業の営業は、3年で年収400万円超」とか。そういう情報が入ってきた時の絶望感は、相当なものです。
四国アライアンスは統合前夜?|経営統合とリストラが射程距離に
ここからは、もう少し大きな文脈の話です。四国銀行を含む四国4行(伊予銀行、百十四銀行、阿波銀行、四国銀行)は、2016年から「四国アライアンス」という業務提携を進めています。ATM相互出金無料、ビジネスマッチング、事業承継支援など、表面的には「緩やかな提携」に見えます。
でも、業界アナリストの見方は、ちょっと違うんです。2018年の朝日新聞記事『電機、銀行…リストラの嵐が吹き荒れる「限界業界」』では、こう指摘されています。「今後、地銀は利益を求めて経営統合し、大規模なリストラに乗り出す可能性がある。四国銀行を含む複数の地銀がリストラ対象候補である」つまり、「緩やかな業務提携」は、統合までの調整期間に見えるというわけです。
現在、四国アライアンスは「提携」のままです。でも、人口減少がさらに進行し、経営が逼迫すれば、統合という選択肢が現実化する可能性は十分にあります。その時、何が起きるか。
経営統合に伴う人員削減です。支店の重複整理、本部機能の統合、営業プロセスの効率化。こうした再編の過程で、人員削減は避けられません。
つまり、「安定した職」だと思っていた銀行員という仕事が、突然リストラの対象になるリスクがあるということです。
「やばい」のは、四国銀行だけではなく、自分のキャリアの選択肢
ここまで読んで、どう感じましたか。「四国銀行、やばいじゃん」と思った人もいるでしょう。でも、正直に言うと、四国銀行が特別に「やばい」わけではないんです。
むしろ、「安定している銀行」という認識そのものが、もう過去のものになっているということです。メガバンクがリストラを始めました。地銀も例外ではありません。
人口減少で事業基盤が縮小すれば、統合や再編は避けられない。それは、四国銀行に限った話ではなく、日本全国の地銀が直面している現実です。でも、ここで大事なポイント。
あなたが不安なのは、別のことかもしれません。「このままでいいのか?」という不安。「給与だけで生活できるのか?」という疑問。
「20年後、この会社は存在するのか?」という恐怖。そういった、言語化されていない違和感が、「四国銀行 やばい」という検索ワードに表れているのではないでしょうか。現代の「安定」は、会社が約束するものではなく、自分で作るものです。
銀行一筋で35年。役職定年で給与が下がり、退職金で細々と暮らす。そういうキャリアパスが、本当に「安定」と言えるでしょうか。
むしろ、その方がリスクではないでしょうか。逆に、銀行で培ったスキル(営業、数字管理、お客さま対応)を活かしながら、別の収入源を持つ。そうすれば、万が一のリストラにも対応できます。
昇進が遅くても、給与が上がらなくても、別の道で補える。そういう「複数の選択肢」を持つこと。それが、本当の安定です。
では、どうすればいいのか?
銀行一筋は大きなリスクを伴う時代です。収入源を多様化することが重要。でも、「どうやっていいのか分からない」AI副業とか聞くけど、具体的に何をすればいいのか。
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