変わりゆく銀行業界―「安定」の幻想とは
「銀行員は安定している」そう思われていた時代は、もう過去のものかもしれません。みずほ銀行は、今後10年間で1万9000人の削減を計画しています。三井住友銀行も、店舗統廃合を加速させています。
メガバンクでさえ、この状況です。「大きすぎて潰れない」と言われていた存在が、今、大規模なリストラと店舗削減を進めている。これが意味することは何でしょうか。
地方銀行は、さらに厳しい状況に置かれているかもしれません。メガバンクが1万人規模のリストラを発表している今、地方銀行の動きはより静かですが、その分、深刻です。宮崎銀行で働く人たちから、こんな声が聞こえてきます。
「県内じゃ安定だと思われてるけど、本当にそうなのか…」「給料上がったって、手取りは厳しい」「先輩たちがどんどん辞めていく」表面的には「給与・福利厚生が充実」という評価です。でも、その背景には何があるのか。働き手たちが本当に抱えている違和感、言語化されていないモヤモヤを見てみましょう。
「県内シェア60%」という安定感の錯覚
宮崎銀行は宮崎県内で圧倒的なシェア60%を占めています。地元では「あの銀行なら安心」という信頼を集めており、多くの人にとって「地域を支える存在」に映ります。しかし、ここに大きな落とし穴があります。
営業基盤そのものが縮小し続けている
宮崎県の人口減少は全国平均を大きく上回ります。統計報告書でも「人口減少に伴う地方経済の縮小や後継者不足」と明記されているほどです。20〜40代の若年層、特に女性の県外流出が加速している。
進学や就職で県を離れた人たちが、戻ってこない。これは何を意味するか?営業エリアの経済規模そのものが、年々縮小しているということです。
シェア60%というのは、「パイが大きい」のではなく、「他行の参入が少ないからシェアが高い」という側面もあります。言い換えれば、利益源となる融資需要そのものが減っている。農業従事者の高齢化と後継者不足で、融資先となる事業者数も減少傾向です。
今の若手社員は、この現実を体感している
「県内シェア60%」という数字は、営業側には重くのしかかります。大型案件が少ないなか、期待値だけは高いままです。支店配属になった営業は、「この支店で目標達成したら、本当にすごい」と言われ、同時に「これ以上、どう営業するんですか?」という閉塞感も感じています。
初任給26万円の大幅引上げが示すもの
2025年4月、宮崎銀行は大卒新入社員の初任給を、20万5千円から26万円に引き上げました。26%以上の大幅アップです。聞こえはいいですよね。
採用募集でも「待遇改善」として前面に出されるでしょう。でも、このニュースの背景にあるのは、「人が集まりにくくなってきた」という危機感です。
給与は上がったのに、手取りの違和感は残ったまま
ここからが問題です。初任給は上がった。でも、その後の昇給メカニズムは変わっていません。
公式の有価証券報告書では平均年収624万円となっていますが、実際に働いている人たちの口コミでは434〜460万円という数字が出ています。実に160万円以上の乖離です。これは、若手層が圧倒的に給与が低いという現実を示しています。
新入社員からの声:「年功序列の構造が変わらない。3年目までは給与が据え置かれる」「26万円で入っても、3年はほぼ同じ。4年目でようやく100万円近く年収が変わる」つまり、初任給の引上げは採用対策の側面が強く、入社直後の手取りの厳しさは相変わらずです。一人暮らしをしている若手から「生活が厳しい」という声があるのは、こうした構造的な問題があるからです。
ノルマの多さが、給与の満足感を蝕く
さらに深刻なのは、この給与水準で「複数項目のノルマを達成させられる」ということです。公式には「ノルマなし」と標榜していますが、実態は「目標という名前のノルマ」です。住宅ローン、カードローン、投資信託、保険…多岐にわたる商品の販売目標に追われ続けます。
営業からの声:「ノルマを達成しても、上席からは『低い評価』と言われる」「ノルマを達成したからといって、それが昇進に直結しない」安い給与で、多くの目標を達成させられる。でも、それが評価と報酬に反映されない。この矛盾が、若手の士気を削り続けています。
「先輩たちがどんどん辞めていく」という兆候
最も危険な信号は、こちらです。採用統計を見ると、2023年度は66人採用で11人離職、2024年度は71人採用で2人離職となっています。採用を大幅に増やしている背景には、離職が続いているからという推測も成り立ちます。
5年目までの若手が辞めていく理由
クチコミから見えてくるのは、「5年目までの離職が加速している」という証言です。若手営業からの声:「周囲の先輩行員がどんどん辞めていく。自分の5年後、10年後のモデルが見えない。支店長になった先輩たちも、疲れているように見える」これは何を意味するか?「この先、キャリアを積み重ねることに希望が持てない」という心理状態です。
昇進の道筋は年功序列で決まっていますが、その先にある「支店長」「部長」といったポジションを見ると、「ああなりたい」と思える姿が見当たらない。むしろ、「疲弊している」イメージが強い。
昭和的な組織文化が、変わるスピードが遅い
働き方改革が声高に叫ばれている時代に、宮崎銀行はどうか?公式には「20時までに退行」という目標が掲げられています。でも、実態はどうか?
営業からの声:「朝は勤務開始の30分前から清掃をしている。ゴルフコンペ、飲み会、ボランティア活動。勤務時間外の活動が多く、費用は自腹。有給休暇も取りやすいとは言えない」さらに、残業時間の申告についても:「30分程度の残業なら申請自体しない。1時間を超えた場合も、30分以上の休憩をしたことにして、申告時間を減らす」「働き方改革」という掛け声と、実際の働き方にズレがある。この違和感が、若手の疲弊につながっています。
支店による「働き方ガチャ」が、人生を左右する
さらに微妙な問題があります。支店によって、働き方に大きなばらつきがあるということです。ある支店では比較的定時に帰れるが、別の支店では21時が当たり前。
配属先によって、仕事量にも、飲み会文化にも、差がある。営業女性からの声:「支店によっては21時過ぎが当たり前。共働きで子どもがいる女性にとって、その支店への配属は正直、困難です」3〜5年のサイクルで転勤がある中で、「どの支店に配属されるか」がキャリアの質を大きく変える。これは、本人の努力ではコントロールできない要素です。
女性の「活躍推進」と「現実」の矛盾
宮崎銀行は「くりみん」(次世代認定マーク)を4度取得し、女性の活躍推進に積極的という評判があります。完全週休2日、出産育休制度も充実。数字だけを見れば、「先進的」に見えます。
でも、ここにも矛盾があります。
結婚で転職する女性行員が相次ぐ理由
制度は充実しているのに、なぜ女性たちは転職するのか?一言で言えば、「転勤と子育ての両立が、組織的にサポートされていない」ということです。女性営業からの声:「女性の管理職登用に積極的という方針はありますが、結婚を機に転職する女性行員がどんどん出ていく」さらに深刻な証言も存在します:「社内結婚だと、結果的に女性側が退職願を出すよう言われた」制度と運用のギャップが、ここまで顕著に表れています。
デジタル化への対応が、業界競争で後塵を拝する
銀行業界全体がデジタル化に急速に対応している中、宮崎銀行の動きはどうか。DX認定事業者認定は取得しています。みやぎんアプリも提供しています。
でも、利用者からの評価は:「動作と通信が不安定で、使い物にならないときがある」これは単なるアプリの問題ではなく、システム構築への投資体制そのものが十分ではないのではという示唆です。営業側からも声があります:「入行からまだ3年も経たないが、その間にネットバンキング推進、キャッシュレス決済推進と、変化が大きい。でもシステムの整備が追いついていない感覚がある」
過去125億円の赤字を経験した企業。2026年の好調は続くのか
2008〜2009年、宮崎銀行は通期予想で125億円の赤字を経験しています。2026年度の上半期は好調でしたが、この企業の収益基盤の脆弱性は、過去の失敗の中に記録されたままです。リーマンショックの影響を受けた過去。
その後、低金利政策による利鞘縮小。今、金利は上昇していますが、長期的な成長シナリオは見えていません。若手からの実感:「赤字が続いているのでは、という不安がある。昇給は見込みづらいと感じる」
では、この矛盾を、どう捉えるのか
宮崎銀行が「やばい」わけではありません。むしろ、地域では信頼を集め、福利厚生も充実しており、経営も悪化していません。でも、「このままでいいのか」という問いは、その中で働く人たちの心に、ずっと引っかかっているのです。
初任給は上がった。でも、手取りは厳しいまま。ノルマは達成しても、評価は低い。
先輩たちが辞めていく中で、自分の将来が見えない。制度は整っているのに、現実とのズレがある。支店ガチャで人生が左右される。
これらは、宮崎銀行「だけ」の問題ではなく、地方銀行全体、さらには銀行業界全体が抱える構造的な課題でもあります。だからこそ、「銀行一筋」という働き方を見直すきっかけに、なりうる。このままいくと、給与は増えるかもしれません。
でも、時間とエネルギーの対価として、それが見合っているのか。自分のスキルや市場価値は、本当に上がっているのか。そういった問いを、この記事を読んだあなたが、ちょっと立ち止まって考えてみるきっかけになれば幸いです。
では、どうすればいいのか?
銀行一筋は大きなリスクを伴う時代です。収入源を多様化することが重要。でも、「どうやっていいのか分からない」AI副業とか聞くけど、具体的に何をすればいいのか。
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