変わりゆく銀行業界―「安定」の幻想とは
「銀行員は安定している」そう思われていた時代は、もう過去のものかもしれません。みずほ銀行は、今後10年間で1万9000人の削減を計画しています。三井住友銀行も、店舗統廃合を加速させています。
メガバンクでさえ、この状況です。「大きすぎて潰れない」と言われていた存在が、今、大規模なリストラと店舗削減を進めている。これが意味することは何でしょうか。
地方銀行は、さらに厳しい状況に置かれているかもしれません。
有給消化58%、残業月21時間―数字で見える「働き方改革の現実」
あおぞら銀行の有価証券報告書には、一見すると魅力的な数字が並んでいます。有給消化率58.2%、月平均残業時間21.1時間。業界全体から見れば、確かに悪くない水準です。
「働き方改革」という言葉が求められる時代に、あおぞら銀行は一応、その要求に応えているように見えます。しかし、その数字の背景にある現場の実態は、表面的な数値とはかなり異なります。
完全退社は19時でも、昼休憩は取れない職場の矛盾
あおぞら銀行の支店は「19時で完全退社」という建前があります。これは銀行業界の中でも珍しい取り組みです。でも、その退社時刻までに、仕事が本当に片付いているのでしょうか。
あおぞら銀行で働く人の多くが知っている現実は、むしろ逆です。19時に退社したら、その後の事務処理は?顧客対応の報告書は?
ノルマの進捗管理は?こうした業務は、19時の枠内に収まっていません。結果として、退社時刻までに全てを終わらせようと、昼休憩を削って対応するしかなくなる。
「完全退社は19時」という制度があっても、昼12時から13時の休憩時間が取れない日が頻繁にあるという話は、あおぞら銀行の働き手から何度も聞かれる悩みです。数字上は「残業月21時間」と見えますが、これはあくまで制度上の残業時間です。実際には、限られた時間の中で業務を詰め込み、昼休憩を返上して対応している。
つまり、実質的な労働負荷は数字よりも大きいということです。週5日、毎日19時で帰宅していても、心身の休息が十分ではない状態が続く。そうした環境で「辞めたい」と感じるのは、決して弱さではなく、当然の反応です。
有給消化率58.2%という数字も、同様に解釈する必要があります。制度としては有給が取得できるようになっていますが、取得するまでのハードルはどうなのか。「有給を取得したら、その分の業務は誰かが担うのか、それとも自分が帰社後に処理するのか」という心理的負担は、数字には表れません。
口コミサイトと有価証券報告書の年収ギャップ―平均907万円は本当か
あおぞら銀行の平均年収は907万円。有価証券報告書に記載されたこの数字を見ると、「銀行員、高給じゃないか」と思う人も多いでしょう。メガバンクと比べると低いかもしれませんが、日本の平均給与に比べれば明らかに高い水準です。
しかし、口コミサイトでは「予想より少ない」「聞いていた金額と違う」という声が繰り返し上がっています。
時給換算したら見えた、メガバンク並みの負担
ここで重要なのが、その年収がどの程度の労働時間で得られているのかという視点です。あおぞら銀行で働く人が実際に費やしている時間を考えると、年間の総労働時間は相当なものです。月21時間の公式残業に加えて、昼休憩返上、持ち帰り業務、精神的なプレッシャーの中での業務遂行。
週5日、19時まで現場にいて、そこから昼休憩を削っている。さらに、営業目標達成のための行動量は、数字には表れない重さがあります。907万円を実際の労働時間で割ると、時給換算は想像以上に低くなります。
仮に月100時間の追加負荷があれば、年1200時間の追加。その分を含めた時給を計算すれば、一般的なサラリーマンと大きく変わりません。コンビニエンスストアの深夜バイトと同じくらい、という極端な比較ではありませんが、「年収900万円」という響きと、実際の対価の感覚にはズレがあるのです。
手取りで考えると、さらに現実は厳しくなります。税金や社会保険料を差し引いた手取り額は600万円前後。4人家族の平均的なサラリーマンと生活レベルはそう変わらない。
それなのに、精神的なプレッシャーと業務量は圧倒的に大きい。この「見かけの年収と実質的な対価のギャップ」に気付いた時点で、多くの人は「本当にこの仕事で良いのか」という問いに直面します。若い時期にこの矛盾に気付くと、「もっと時間的余裕がある仕事もあるのではないか」という考えが、自然と浮かび上がってくるのです。
辞めたいと感じるのは、この不均衡な交換条件に対する、ごく正当な反応だと言えます。
20店舗、1524名の少数精鋭―「椅子」は減り続けるのに、昇進競争は激しくなる
あおぞら銀行は、明確に「少数精鋭」を標榜しています。20店舗、従業員数1524名。メガバンクと比べれば圧倒的に小さな組織です。
確かに、少ない人数で高い生産性を上げるという組織体制は、スマートで魅力的に見えるかもしれません。しかし、働く側から見ると、この「少数精鋭」という構造は、別の意味を持ちます。それは、組織の中で自分の立ち位置を上げるための「椅子」が、極めて限定されているということです。
30代で係長、その先は何年待っても来ない現実
あおぞら銀行のキャリアパスは、比較的明確です。若手時代に営業成績を上げる。30代半ばで係長に昇進する。
それが、組織内での一つの「通過点」となります。ただし、その先です。係長の席は限られています。
課長職の数はさらに少ない。支店長になれるのは、ほんの一握りです。1524名の組織では、課長職は何人でしょうか。
支店長は20人以下。その椅子を目指して、数百人が競争し続けなければならないのです。更に深刻なのは、支店数そのものが減少傾向にあるという点です。
経営効率化の名の下に、支店の統廃合が進むと、ポストはさらに減ります。今、係長の席に座っている人の何割が、5年後に課長になれるのか。10年後は。
減る椅子を前に、増え続けるのは競争の激しさだけです。多くのあおぞら銀行の働き手は、30代半ばで係長に昇進した時点で、キャリアの天井がおぼろげながら見えるという経験をしています。「この先、どれだけ頑張っても、ポストの数が足りない」という現実。
毎年、組織は少しずつ小さくなる。経営効率化は、個々の従業員にとっては「自分の成長の機会が失われ続ける」という意味に他なりません。こうした環境にいると、モチベーション維持は困難です。
営業目標は毎年設定される。達成しなければ評価は下がる。でも、その先の道は見えない。
そんな状況で、「本当にこのまま50代まで頑張るのか。それとも、別の道を探るのか」という問いが頭をもたげるのは、決して後ろ向きな思考ではなく、極めて合理的な判断だと言えます。
1ヶ月かかった口座開設、ゴミ付着の案内書―「高金利」の看板の裏側で起きていること
あおぞら銀行は、「高金利」という強みを前面に打ち出しています。普通預金金利年0.5%、定期預金は年0.95%まで。これは、業界内でも屈指の高水準です。
その看板に惹かれて、顧客は新規口座開設を申し込みます。しかし、実際に口座を開こうとすると、どうなるのか。知恵袋やSNSには、「申し込みから1ヶ月近く待たされた」「他の銀行は数日で口座開設できたのに」という声が上がっています。
それだけではなく、「送られてきた案内書に、明らかなゴミ付着していた」という指摘まであります。
顧客対応に疲弊する現場、届かない経営層の声
これは、単なる「顧客サービスの不具合」ではなく、あおぞら銀行の組織構造の問題が表面化した現象だと言えます。「高金利」で顧客を呼び込み、口座数を増やそうという経営戦略がある。しかし、その顧客対応に必要な人員・プロセスは、十分に整備されていない。
結果として、現場の職員は、限られた時間と人手で、増え続ける顧客対応を回さなければならなくなります。口座開設の手続きは複雑です。本人確認書類の確認、住所の照合、各種手続きの追跡。
1ヶ月かかるというのは、その一つ一つが、限られたスタッフによって手作業で処理されているからではないでしょうか。プロセスの効率化やシステム化が追いつかない中で、顧客数だけが増え続ける。その歪みが、営業現場で働く人たちの疲弊となって表れています。
加えて、「案内書にゴミが付着して送られる」というのは、出荷前の検査体制も充分ではないことを示唆しています。それも、結局は人員不足と時間不足の結果です。経営層が「高金利で顧客を獲得する」という指標を掲げ、営業職は「口座開設数を伸ばす」という目標を追わされる。
一方で、その後の事務処理は、その目標の増加ペースには追いつけない人数で回さなければならない。こうした構造的な矛盾の中で、窓口や営業の担当者は、顧客からのクレーム対応、遅延に対する説明、その他の通常業務を同時に処理しなければならなくなります。時間外にもメールで対応し、休日にも問い合わせを思い出す。
そうした心理的負荷の中で、「辞めたい」という気持ちが芽生えるのは、個人の問題ではなく、組織設計そのものの問題だと言えます。多くのあおぞら銀行の職員は、顧客サービスを真摯に行いたいという思いを持っています。だからこそ、その思いと現実のギャップに直面した時、疲弊感は深まります。
「もっと良い顧客体験を提供したいのに、そのリソースが用意されていない」という無力感。それが、日々積み重なっていくのです。あおぞら銀行で「辞めたい」と考えている人の多くは、銀行の仕事そのものを否定しているわけではありません。
むしろ、自分たちが提供できるべき価値と、実際に提供できている価値とのズレに、心が折れかけているのだと言えるでしょう。その感覚は、決して間違っていません。むしろ、そのギャップに気付き、違和感を持つことは、プロフェッショナルとしての誠実さの表れだとも言えます。
あなたが感じている「辞めたい」という気持ちは、決して一時的な感情ではなく、この銀行の構造的な問題に対する、極めて健全な反応なのです。あなただけが感じているわけではなく、多くの同僚も同じ葛藤の中にいるはずです。
では、どうすればいいのか?
銀行一筋は大きなリスクを伴う時代です。収入源を多様化することが重要。でも、「どうやっていいのか分からない」AI副業とか聞くけど、具体的に何をすればいいのか。
その気持ち、よく分かります。実は、私はこれまで2000人以上の方の相談に乗ってきました。みなさん、同じような悩みを抱えていました。
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