変わりゆく銀行業界―「安定」の幻想とは
「銀行員は安定している」そう思われていた時代は、もう過去のものかもしれません。みずほ銀行は、今後10年間で1万9000人の削減を計画しています。三井住友銀行も、店舗統廃合を加速させています。
メガバンクでさえ、この状況です。「大きすぎて潰れない」と言われていた存在が、今、大規模なリストラと店舗削減を進めている。これが意味することは何でしょうか。
地方銀行は、さらに厳しい状況に置かれているかもしれません。三重銀行で働く人たちが、ここ数年、感じ始めている違和感がある。「安定した給与」のはずが、何か足りない。
「地銀だから」で済ませていいのか、という問い。実際のところ、三重銀行(現:三十三銀行)の給与水準は、単なる「地銀だから低い」では説明できない現象が起きている。2021年5月の経営統合によって生まれ変わったこの銀行。
新しい組織図の中で、働く人たちのキャリアと給与の構図は、想像していたよりも複雑になっている。その実態を、データと事例で追ってみた。
若手社員が同期より「150万円以上安い」現実|地銀だからで済まされない給与格差
三重銀行で働く新卒3~5年目の社員の平均年収は、448万円という数字が浮上している。これ自体は、決して異常ではないかもしれない。地方銀行の初期段階だからこんなもの、と誰もが思うだろう。
しかし同期が別の業界に進んだ場合、その差は確実に150万円を超えているという現実がある。口コミサイトには「別業種へ進んだ同級生などと比べるとかなり低い給料になる」という記述が複数見られる。これは単なる不満ではなく、同じ時間を同じ努力で働いた結果の差だ。
入社5年の時点で、既に同期から大きく後れを取っている。その後も、この差が縮まる見込みはない。女性社員の場合は、さらに深刻だ。
同じ銀行で働く女性の平均年収は368万円。男性社員の536万円と比較すると、168万円の開き。これは単なる「賃金格差」ではなく、昇進機会の差、配置の差、評価体系の差が全て積み重なった結果だ。
育休制度や女性管理職比率の数字は改善傾向を示しているが、実際の給与に反映されるまでには、まだ時間がかかるということを示唆している。若い時期からの給与格差は、やがて生涯年収の差となっていく。複利の逆版だ。
長期でキャリアを積むつもりなら、この初期段階での差が、後々どれほどの影響をもたらすか。その計算をしたことがあるだろうか。
三重県の人口減少が「あなたの預金獲得難度」を上げている|三重銀行にとって致命的な地域経済
三重銀行が営業基盤とする三重県の人口は、約177万人。これ自体も少ないが、問題はそこではない。この県の人口減少スピードが、全国平均を上回っているということだ。
加えて、若年女性の県外流出が顕著に起きている。つまり、営業エリアとしての三重県は、単に小さいだけでなく、確実に萎縮し続けているのだ。預金を獲得するには、顧客基盤が必要だ。
その基盤が、毎年縮小している。新規顧客の獲得も困難になり、既存顧客からの預金も減少する傾向にある。営業成績を上げるためには、より精密な営業活動、より細かなフォローアップが必要になる。
つまり、同じ給与で、より難度の高い営業を強いられるということになる。百五銀行との格差は、預金残高にも如実に表れている。百五銀行が5兆3822億円であるのに対し、三十三銀行は3兆9437億円。
1.4兆円の差は、決して埋まらない。むしろ、百五銀行は三重県内のメインバンクとしての地位が16年連続で続いており、顧客の信頼度も、ブランド力も大きく異なる。人口減少が続く限り、三重銀行の営業環境は厳しくなり続ける。
その中で、給与は据え置き。ノルマは変わらず。むしろ、効率化による負担増加。
こうした構造の中で、働く人たちのモチベーションをどこに見出すのか。その問いに、銀行は答えられているのだろうか。
店舗30減の統廃合で「あなたの転勤リスク」が実は増している|合併から3年、配置転換は続く
2021年5月の経営統合時、銀行側は「2023年までに約30店舗を削減する」という計画を掲げていた。合併から2年で30店舗。つまり、年15店舗程度の統廃合を見込んでいたということだ。
しかし、2025年現在、その構造改革はまだ完全には終わっていない形跡がある。計画よりも遅れているのか、それとも予定以上に進んでいるのか。いずれにせよ、統廃合に伴う配置転換は、現在進行形で続いている。
転勤そのものは、銀行では避けられない。しかし、三重銀行で働く人たちの転勤リスクは、単純な「転勤」ではない。営業エリアは三重県内に限定されず、東海・近畿広域に広がっている。
愛知県内への転勤、和歌山への転勤、奈良への転勤。1度の転勤でも経済的負担は大きいが、統廃合による配置転換は、その頻度を高める可能性を秘めている。加えて、一人暮らし補助がないという現実がある。
口コミには「一人暮らしは快く快諾してくれないので、一人暮らしはしにくい」という明確な記述がある。つまり、転勤を命じられても、一人暮らしの経済的支援がない。実家からの通勤が困難な場合、転勤は自分のポケットマネーから家賃を捻出することを意味する。
給与が低い若手ほど、その負担は大きい。30店舗の統廃合は、単なる「効率化」ではなく、働く人たちの人生設計を揺さぶるイベントなのだ。転勤のタイミング、転勤先、その後の配置。
これらが不透明なままに、配置転換は続く。
「昇進できない」が組織全体の評価スコア2.4点に表れている|20代の成長実感は30代で崩壊する
三重銀行で働く人たちが、組織の成長性・将来性に対して与えた評価は、2.4点(5点満点)という数字だ。事業の優位性・独自性も2.8点。これは決して低くない数字ではなく、極度に低い数字だ。
この低さが何を意味するのかを考える必要がある。それは、昇進が目に見えて難しくなっているということだ。年功序列の壁は厚く、実力主義のスコアはわずか2.8点。
つまり、年功で昇進する仕組みはあっても、その年功も、いつまで続くのか不透明なのだ。管理職ポストが限定的である可能性は高い。統廃合によって支店が減れば、管理職の定数も自動的に減る。
つまり、昇進枠は、減り続けているのだ。入社5~10年で離職を検討する人が123件の口コミとして存在する。20代では「成長を感じる」という口コミがある一方で、30代に入ると急速にそれが失われる。
なぜか。それは、昇進の時間軸が見えなくなるからだ。20代では、研修や配置転換によって新しい経験ができる。
それが成長と感じられる。しかし、30代に入ると、昇進の見通しが立たない時点で、その成長感は急速に崩壊する。減るポスト、増える人員、変わらない給与。
この三つが同時に起きているのが、現在の三重銀行だ。安定と思って入行した銀行が、実は椅子取りゲームになっていたということに、気づくのはいつだろうか。
三重銀行で働く人たちが感じている違和感は、決して「たんなる不満」ではない。それは、構造的な問題に対する正当な警告だ。給与の低さ、営業環境の悪化、昇進の停滞、転勤の負担。
これらは独立した問題ではなく、全て地域経済の縮小と組織の効率化という根本的な課題から派生している。「地銀だから仕方ない」という諦めでいいのか。その判断は、各自が自分の人生設計と照らし合わせて、下さなければならない時期に来ているのだ。
では、どうすればいいのか?
銀行一筋は大きなリスクを伴う時代です。収入源を多様化することが重要。でも、「どうやっていいのか分からない」AI副業とか聞くけど、具体的に何をすればいいのか。
その気持ち、よく分かります。実は、私はこれまで2000人以上の方の相談に乗ってきました。みなさん、同じような悩みを抱えていました。
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