変わりゆく銀行業界―「安定」の幻想とは
「銀行員は安定している」そう思われていた時代は、もう過去のものかもしれません。みずほ銀行は、今後10年間で1万9000人の削減を計画しています。三井住友銀行も、店舗統廃合を加速させています。
メガバンクでさえ、この状況です。「大きすぎて潰れない」と言われていた存在が、今、大規模なリストラと店舗削減を進めている。これが意味することは何でしょうか。
地方銀行は、さらに厳しい状況に置かれているかもしれません。
100年の歴史が一瞬で消える―2021年の合併で失われたもの
1927年に三重無尽株式会社として設立され、94年の歴史を重ねてきた第三銀行。その銀行名は、2021年5月1日をもって消滅しました。三重銀行との経営統合により、新しく「三十三銀行」というブランドに統一されたのです。
当時、この統合は「経営基盤の強化」「地域競争力の向化」という前向きなメッセージで語られました。確かに、経営上の判断としては理にかなっていたのかもしれません。しかし、その銀行で働く人たちにとって、この合併は単なる社名変更ではなかったはずです。
「第三銀行」という看板の重み
「第三銀行で働いています」その一言は、三重県内でどれほどの重みを持っていたのか。地元の有力企業、個人事業主、農家、地域住民。長年にわたって「第三銀行」という名前で信頼を積み重ねてきた人間関係の蓄積がありました。
営業担当者たちは、その看板を背負いながら営業活動を続けていました。「第三銀行です」という言葉が、顧客との信頼関係の基盤となっていた側面は大きいのです。決して大規模な全国銀行ではなく、三重県という限定的な地域で、地道に信頼を築いてきた歴史。
その看板が消えるということは、働く人にとって心理的な喪失感を生むことは想像に難くありません。
地元顧客との信頼関係は引き継げたのか
合併後、三十三銀行ブランドへの統一が進められました。しかし、顧客の側からすると、「あの銀行」という認識が急に変わるわけではありません。むしろ、システムの変更、営業体制の変更、商品構成の変化など、目に見える変化が相次ぎました。
顧客との信頼関係とは、時間をかけて醸成されるものです。営業担当者が何度も足を運び、顧客のニーズを聞き、提案し、問題解決してきた。その過程で初めて「あの人なら信頼できる」という感情が生まれます。
ところが、合併によって営業体制が再編されると、これまで築いてきた関係が一度リセットされてしまうようなものです。第三銀行で働く営業担当者の中には、「せっかく築いた信頼関係が、統合によって損なわれるのではないか」という不安を感じた人も少なくないはずです。そして、その不安は現実に。
顧客からの問い合わせの窓口が変わり、システムが変わり、商品説明も変わる。一度の統合で、それまでの営業活動の成果が目減りしたような感覚に陥ることは、十分にあり得ることです。統合によって失われたものは、数字には表れない。
しかし、働く人の心には確実に残る。
三重県内97支店が統廃合の波に―あなたの支店に未来はあるか
第三銀行が合併した時点で、三重県内に97支店がありました。では、現在どうなっているのか。統合から3年。
統廃合の波が確実に進行しています。営業エリアの人口動態を見ると、三重県全体で緩やかな減少が続いています。特に地方部での人口流出は顕著です。
この動きは、今後も加速すると予想されています。人口が減れば、当然、貸出先も減ります。預金も減ります。
銀行にとって、営業エリアの人口減少は経営上の深刻な課題なのです。
県内の過疎化で貸出先は減り続ける
三重県の県外への転出超過は、近年一貫して続いており、特に20代の若年層の流出が目立ちます。都市部への集中が進む一方で、地方には人口が残ります。しかし、高齢化が進むということは、新規の融資需要が減るということです。
既存顧客の返済期間が終わり、新しい融資先が見つからない。小規模企業の廃業が増え、農業従事者の後継者不足が進む。こうした地域経済の変化は、銀行の営業活動にダイレクトに影響します。
営業担当者が新規顧客を開拓しようとしても、融資先の新規案件そのものが減っているのです。つまり、営業成績が上がりにくい環境が、確実に進行しているということです。もちろん、そのような環境下でも営業目標は設定されます。
減少する市場の中で、目標を追う。その矛盾と圧力の中で働く営業担当者の負担は、目に見えない形で増していきます。
統合から3年で何店舗が消えたのか
統合直後から、支店の統廃合が段階的に進められています。小規模支店の統廃合、営業時間の短縮、機能の集約。地域に根ざしていた支店が次々と消えていく。
それは単に「支店数が減った」という数字の問題ではなく、その地域の顧客にとって利便性が低下することを意味します。同時に、それは働く人にとっても心理的な負荷になります。自分が配属されている支店が「統廃合候補」に挙がるかもしれない。
そんな不安の中で、日々の業務をこなすのは相当な精神的負担です。そして、その不安は決して根拠のないものではない。統廃合の波は今後も続くと考えられるからです。
自分の支店が10年後に存在しているのか。配属されている場所が経営判断によって突然消滅するかもしれない。こうした不確実性の中で、中長期的なキャリア設計を描くことは難しいのです。
辞めたいと考えるのは、こうした先行き不透明な経営環境への不安が根底にあるのではないか。働く人がそう感じるのは、極めて当然の反応です。
年収○○万円で週○時間―時給換算したら見えた現実
銀行員というと、給与水準が高い職業というイメージを持つ人も多いかもしれません。実際、有価証券報告書で公開される従業員の平均給与は、一見すると相応の水準を示しています。しかし、そこには落とし穴があります。
実際に第三銀行(現・三十三銀行グループ)で働く人たちの口コミを見ると、給与に対する不満の声は少なくありません。「年収の割に労働時間が長い」「昇進しても給与が大きく上がらない」こうした声は、何を意味しているのか。
有価証券報告書の数字と口コミサイトの落差
公式な報告書に記載される数字と、実際に働く人が感じる給与水準のギャップ。このギャップの背景には、複数の要因があります。一つは、報告書に記載される数字が平均値であり、勤続年数や職級の分布を考慮していないこと。
もう一つは、給与の総額に対して、労働時間や拘束時間がどれほど長いのかが反映されていないということです。営業エリアの成績が悪い部店では、個人の成績にかかわらず部店全体の手当が減額される。目標達成率が低い月は、ボーナス前払い分が差し引かれる。
基本給の伸びは緩やかであり、給与の大部分は成績に連動する手当で構成されている。そうした給与体系の詳細は、外部からは見えにくいものです。実際に働く人たちから聞こえてくるのは、「公開されている平均年収の数字は、役職者を含めた計算になっているのではないか」「実際には、それより低い給与で働いている」といった疑問の声です。
給与が成績に連動する体系であればあるほど、経営環境の悪化の影響を直接受けるのは、働く人たちなのです。
昇進しても給与が上がらない仕組み
さらに深刻な問題は、昇進による給与上昇の幅が限定的であるということです。かつての銀行は、昇進するたびに給与が段階的に上がっていく人事体系が標準的でした。しかし、経営環境の悪化に伴い、多くの地銀ではこうした体系が見直されています。
昇進候補者の数に対して、実際のポストが不足している状況下では、昇進を待つ期間が長くなります。さらに、昇進してもそれに伴う給与上昇が限定的であれば、キャリアを積むことへのモチベーションは低下します。「10年働いて、昇進したのに、給与はほとんど変わらない」そうした現実に直面する人も少なくありません。
若いうちに入行した時は、「安定した給与で、確実に昇進していく」という人生設計を描いていたかもしれません。しかし、働き始めてからの経営環境の激変によって、その計画は狂ってしまった。営業成績を上げるために必死に働いても、給与の上昇は限定的。
昇進も遅れ気味。こうした環境の中で、「このままでいいのか」と疑問を持つのは、誰に責任があるのでしょうか。働く人自身ではなく、そうした構造を作った経営環境なのです。
3年ごとの転勤と家族の人生設計―「地元を支える」の代償
銀行の人事慣行として、転勤はある程度避けられないものです。特に地銀では、県内の複数地域で経験を積むことが評価対象になっています。しかし、現在のように転勤が3年程度のサイクルで繰り返されるとなると、話は変わります。
配偶者のキャリアをどうするのか。子どもの学校をどうするのか。親御さんの介護が必要になったとき、どうするのか。
人生の重要な決定が、銀行の人事配置によって左右されるという現実があります。これは、働く本人だけの問題ではなく、家族全体の人生設計に関わる大きな問題です。
配偶者のキャリアを諦めさせ続けることへの違和感
銀行で働く人の配偶者は、専業主婦(主夫)であるか、あるいはパートタイムの職に従事している人も多いはずです。なぜか。それは、転勤が予測不可能だからです。
転勤が決まると、配偶者も一緒に移ることになります。そのたびに、仕事を辞めなければならない。転勤先で新しく仕事を探す。
その繰り返しです。特に女性の場合、この繰り返しは深刻です。正社員としてのキャリアを手放し、転勤のたびにパートに転じ、また転勤でパートを辞める。
こうした選択の繰り返しの中で、配偶者のキャリアは実質的に失われていきます。銀行側からしてみれば、「転勤は評価の対象になる人事異動」という説明かもしれません。しかし、働く本人の立場からしてみれば、「転勤を受け入れることで、配偶者のキャリアを諦めさせ続けるのか」という葛藤が生まれます。
かつては、こうした人生設計が「当たり前」とされていた時代もありました。しかし、今はどうか。働き方の多様化、配偶者のキャリア形成の重要性、仕事と人生のバランスという価値観の変化。
そうした時代の中で、相変わらず転勤を当然視する人事体系が続いているとすれば、それは時代とのズレを感じさせます。3年ごとの転勤を受け入れることは、配偶者の人生選択の自由を制限することと表裏一体なのです。そうした矛盾に気づいた人が、「このままでいいのか」と問い直すのは、むしろ健全な思考です。
子どもの学校選びが銀行の転勤で決まる現実
転勤の時期が子どもの教育段階と重なると、より深刻な問題が生じます。小学校の転校。中学受験を控えた時期の転勤。
高校進学の直前の転勤。こうした局面で、「お父さん(お母さん)の仕事の都合で転勤が決まった」という説明を子どもにするのは、親としてどのような心理状態なのでしょうか。転勤先によって、子どもが通える学校が限定される。
親の仕事の都合で、子どもの教育環境が決められてしまう。かつてはこれが「サラリーマンの家族の当たり前」とされていました。しかし、今の時代、それが本当に「当たり前」なのか。
疑問を持つ人も増えています。特に子どもが進学期を迎えているような年代の銀行員であれば、なおさらです。子どもの受験対策、学習環境、友人関係。
こうしたものが全て転勤のタイミングで変わってしまう。その時に、「銀行の人事配置の都合で申し訳ない」という負い目を感じながら人生を送るというのは、精神的な負担が大きいのです。働く本人の給与や昇進が、人生の他の部分(配偶者のキャリア、子どもの教育)と直接的にトレードオフの関係にあるという状況。
これは、働く人個人の努力や能力では解決できない構造的な問題です。辞めたいと考えるのは、こうした構造的な矛盾に気づいたからではないか。その気づきは、むしろ問題の本質を見極める能力を示しているのではないでしょうか。
「辞めたい」という気持ちは、弱さではなく、現実を見つめる冷徹さなのです。合併による組織の変化、営業エリアの人口減少、給与体系の変化、転勤による人生設計の制約。こうした構造的な問題が重層的に存在する中で、違和感を持つことは、むしろ健全な反応なのです。
その気持ちを無視して、「銀行は安定している」「退職金がある」といった旧来の価値観だけで説得することはできません。なぜなら、その価値観自体が、急速に変わりつつあるからです。あなたが感じている違和感や不安は、決してあなただけのものではない。
同じように感じている人は、確実に存在しているのです。
では、どうすればいいのか?
銀行一筋は大きなリスクを伴う時代です。収入源を多様化することが重要。でも、「どうやっていいのか分からない」AI副業とか聞くけど、具体的に何をすればいいのか。
その気持ち、よく分かります。実は、私はこれまで2000人以上の方の相談に乗ってきました。みなさん、同じような悩みを抱えていました。
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