関西みらい銀行をやめたい―その気持ちが生まれる理由と現実の声

変わりゆく銀行業界―「安定」の幻想とは

「銀行員は安定している」そう思われていた時代は、もう過去のものかもしれません。みずほ銀行は、今後10年間で1万9000人の削減を計画しています。三井住友銀行も、店舗統廃合を加速させています。

メガバンクでさえ、この状況です。「大きすぎて潰れない」と言われていた存在が、今、大規模なリストラと店舗削減を進めている。これが意味することは何でしょうか。

地方銀行は、さらに厳しい状況に置かれているかもしれません。

年収446万円、時給換算したら見えた現実―入社3年目で「生活がしんどい」理由

口コミサイトに掲載される関西みらい銀行の平均年収は446万円。一見すると、地方銀行としては標準的な水準に見えます。しかし、実際に支店の窓口や営業現場で働く新入社員や若手層の現実はまったく異なります。

入社3年目、25歳の営業職の年収が約350万円だという声が複数の転職サイトに上がっています。週5日、朝8時45分から夜間業務まで週平均50時間以上働いて、手取りにして月23万円程度。時給に換算してみると、1時間あたり1,100円前後。

コンビニエンスストアの時給と大きく変わりません。これは銀行員のプライドを持つ若手たちにとって、想像以上の現実です。「給与に関しては3年目まではかなり低く、主任に上がるまでは生活がしんどい」この言葉は、OpenWorkに投稿された営業職の声です。

そうした感覚を持つのは、単なる気の持ちようではなく、統計的な事実なのです。関西みらい銀行の給与体系は、業界平均よりも低いと指摘する人事情報も存在します。3年間、生活がしんどい日々を過ごしながら、「いつになったら給与が上がるのか」という問いは、多くの若手の心に重くのしかかっています。

口コミサイトは446万円、でも新卒3年目は350万円の衝撃

平均年収と実際の若手層の給与には、大きなギャップがあります。これは、管理職や勤続年数の長い職員が平均を押し上げているからです。言い換えれば、新卒や若手の給与は、統計に表れるほど低いということです。

関西みらい銀行は2019年に関西アーバン銀行と近畿大阪銀行が合併して誕生した銀行です。合併から5年以上が経過していますが、その間、若手層の給与環境は改善されていません。むしろ、「福利厚生については、高い経費率を低下させるために質の低下が著しく、手当等は毎年減らされ、年収が下がる人も多くいる」という指摘さえあります。

経費削減圧力の中で、真っ先にカットされるのは若手の待遇です。310万円から350万円の年収で、親元を離れて一人暮らしをしている若手行員の生活はどうなっているのか。家賃、食費、光熱費、通信費。

基本的な生活コストを払うだけで、月給の大半が消えていきます。「住宅手当がない」という声も聞かれます。銀行員として、ある程度の身だしなみ費や交際費もかかる。

貯金もできない、結婚の計画も立てられない。そうした状況で毎日を過ごすというのは、想像以上に心をすり減らす経験です。

昇給は「主任まで待て」―その間、手取りはほぼ横ばい

昇給の道筋は明確です。主任になるまで待て、ということです。ただし、その「待つ」期間が非常に長い。

転職会議に投稿された支店営業の言葉では「早くて4年目で主任」とされています。つまり、最初の4年間は、ほぼ給与が上がらないということです。「昇給は一定の年次からほぼ停止、定期昇給制度がそもそも無い」この指摘は、エン・ジャパンに掲載された課長（勤続11～15年）からのコメントです。

定期昇給制度がないというのは、年を重ねるだけでは給与が上がらないということ。昇進・昇格がなければ、給与は横ばいのまま。25歳で年収350万円。

27歳でもほぼ変わらず。30歳になってようやく昇進の道が開けるという構造では、人生の前半戦を低給与のままで過ごすことになります。 同年代の友人たちが給与を上げていく中で、銀行員だけが取り残される。

その焦燥感と、やがて怒りへと変わっていく感情は、誰の心にも生まれるものです。配置転換、異動、研修。銀行内でのキャリアを積むためにやるべきことは山のようにあります。

その間、給与は変わらず、責任だけが増えていく。入社3年目の時点で既に「このまま続けてもいいのか」という問いが頭をもたげるのは、むしろ自然な疑問なのです。

合併5年、店舗は155に減少―あなたの支店は10年後もあるか

2019年の合併から現在まで、関西みらい銀行の店舗数は着実に減少しています。合併時には200店舗を超えていた店舗ネットワークが、5年で155店舗にまで圧縮されました。毎年10店舗程度のペースで統廃合が進んでいるということです。

この数字の背景にある現実を考えてみてください。支店が減る。そこで働いていた職員はどこへ行くのか。

本店へ異動、別の支店への配置転換、あるいは出向。組織が小さくなるということは、必然的に昇進のポストも減るということです。椅子取りゲームの椅子が、毎年確実に減っていく。

そんな環境の中で、若手行員たちはキャリアを築かなければなりません。

高齢化率34%の和歌山、消滅可能性自治体の多い奈良―貸出先がなくなる

関西みらい銀行の営業エリアは、大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山です。このうち、和歌山県の高齢化率は34.8%、奈良県は32.9%。全国平均の28.6%を大きく上回っています。

そして、より深刻な問題として、奈良県や和歌山県の多くの自治体が「消滅可能性自治体」に指定されているという事実があります。国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、奈良県と和歌山県の人口は2045年までに20%以上減少する見込みです。若年女性の減少率はさらに顕著で、50%以上減少する見込みの自治体も数多く存在します。

この数字が意味することは単純です。貸出先がなくなる。預金が減る。

融資機会が失われる。そうした地域に支店を持つということは、どういう意味なのか。営業しても新規融資先が見つからない。

既存の顧客も高齢化していく。取引先の企業は、後継者がいない、廃業を余儀なくされるといった状況に直面する。その中で「売上目標を達成せよ」と支店長から指示される。

物理的に不可能なことを、可能にしろと求められるのです。人口が減る地域で、減らない目標を追う。 その矛盾と疲労が、若手や中堅職員の心を蝕んでいます。

自分たちの努力不足ではなく、営業環境そのものが劣化している。その現実を理解しながら、毎日のノルマと向き合う。やがて、「この銀行で働き続ける意味があるのか」という問いが生まれるのは、むしろ当然です。

「窓口は削減、でもお客様の数は変わらない」―職場の過密化と給与の停滞

店舗統廃合と同時に進んでいるのが、窓口業務の人員削減です。転職会議に投稿された内勤営業の声では「窓口業務については、支店の人数はどんどん削減されていくがお客様の数は変わらない」と指摘されています。この状況を想像してみてください。

以前は5人で対応していた窓口業務を、3人で対応する。顧客数は変わらず、むしろ増えている支店もあります。1人あたりの業務量が劇的に増える。

朝の営業開始前の準備時間も減る。顧客対応の質を保つことさえ難しくなっていく。そして、給与は変わらない、むしろ低下していくというのが実態です。

効率化という名目で、人員を削減する。その結果、残った職員の負担が増える。でも給与は上がらない。

むしろ手当が減っていく。この悪循環の中で働くというのは、想像以上にストレスフルな経験です。窓口の職員は、毎日、顧客対応と事務作業に追われ、午後に外出営業をこなす。

休む暇もない。それでいて、来月も再来月も目標達成を求められる。「合併して銀行の収入は厳しくなっている。今後店舗統廃合もあり、ポストが少なくなり、より競争が激しくなると思われる」旧近畿大阪銀行の職員からのこの声は、多くの関西みらい銀行の職員の心情を代弁しています。

職場の過密化と給与の停滞が同時進行する中では、辞めたいという気持ちが芽生えるのは、人間として自然な反応です。

「手数料至上主義」と「パワハラの横行」―銀行本来の仕事が失われる日々

貸出利鞘が縮小する中で、銀行業界全体が「手数料収入」に依存するようになっています。関西みらい銀行も例外ではありません。むしろ、その傾向は顕著です。

転職会議に掲載された法人営業からの投稿には、明確な指摘があります。「手数料至上主義。投信の回転販売や、余計なSDGs関連の取り組みを無理やりつけて、手数料を稼ぐ。コベナンツなど、本来の金融機関の役割を超えた圧力がある」この声は、単なる不満ではなく、銀行の本質的な問題を指摘しています。

投信の回転販売、無理やりつけるSDGs―顧客を後回しにするノルマの実態

投信商品の販売が、営業成績を左右する大きな要因になっています。投信は、顧客にとって必ずしも必要な商品ではないかもしれません。しかし、銀行にとっては高い手数料を生み出す商品です。

その構図の中で、営業職は顧客のニーズよりも、銀行の手数料ニーズを優先させる圧力を受けています。「新入社員として入ったら支店の目標のために保険に入らないといけない。断れない雰囲気」この投稿は、新入社員にまで販売ノルマが課せられていることを示しています。自分たちの給与水準の低さと、営業ノルマの厳しさ。

その矛盾の中で働く若手たちの精神状態はどうなるのか。さらに、SDGs関連の商品や取り組みも同様です。企業のSDGs対応は社会的に重要ですが、それが顧客の真のニーズと乖離していれば、それは「無理やりつける」ことになります。

銀行本来の役割である「企業の成長資金の提供」や「資産管理」という本質的な価値の提供よりも、手数料を稼ぐことが優先される。その逆転が、営業現場で働く人たちのストレスを増幅させています。顧客を最優先にしたいという初心が、ノルマと手数料の圧力の中で押しつぶされていく。

その葛藤と疲労は、想像以上に深刻です。銀行員として誇りを持って入社した人ほど、この矛盾に苦しむのです。

「収益がないプロセスはいらない」と支店長は言う―コンプライアンスより数字

さらに深刻なのが、経営層からのメッセージです。転職会議に投稿された法人営業の主任からの声では、支店長からこんな発言があったと報告されています。「収益がないプロセスはいらない」この発言の意味するところは明確です。

顧客対応に時間をかけたとしても、それが直接的な収益に結びつかなければ、その時間は無駄だということです。コンプライアンス対応、顧客教育、相談業務。銀行が信頼を維持するために必要なプロセスが、「収益がない」という理由で軽視される。

さらに、「パワハラが横行している」という声も聞かれます。数字を上げられない職員に対する厳しい指導が、どこまでが適切な指導で、どこからがパワハラなのかの境界線が曖昧になっていく。経営からのプレッシャーが強いほど、その圧力は現場に集中し、やがて人間関係の破壊につながります。

この状況は、長期的には銀行自身の信用失墜につながりかねません。不適切な販売、顧客軽視、コンプライアンス違反。こうしたリスクは、短期的な数字には表れませんが、やがて金融庁の検査や顧客訴訟という形で表面化するでしょう。

その一歩手前で働く職員たちは、「これは正しいのか」という疑問と、上司からのプレッシャーの間で揺れ動いているのです。

りそなの完全子会社化、みなと銀行の独走―グループ内で格付けされた存在

2021年4月、関西みらい銀行はりそなホールディングスの完全子会社となりました。それ以前は「関西みらいフィナンシャルグループ」という独立したグループでしたが、その独立性は完全に失われました。この経営統合の意味するところを考えてみてください。

経営判断の権限は、本来の経営陣から、りそなホールディングスの本部へと移動しました。関西地域での事業戦略も、りそなグループ全体の方針に組み込まれることになったのです。

決定権はりそなに、でも責任は関西みらい―独立性を失った経営判断

独立した銀行であれば、経営がうまくいかなかったときは自分たちで責任を負い、改革を進めることができます。しかし、完全子会社化された現在は、グループ内での立場が微妙になっています。成功すればグループの成功、失敗すれば関西みらい銀行の責任という構図になりかねません。

実際のところ、グループ内でのポジションは明確ではありません。同じ関西みらいフィナンシャルグループ傘下にはみなと銀行がありますが、みなと銀行は「県民銀行」として独自路線を継続しているとされています。月刊FACTAに掲載されたりそなホールディングス幹部のコメントでは「みなとは形式的には関西みらいに加わるが、勝手にやらせてもらうと言っているようなもの」と指摘されています。

つまり、みなと銀行には独立性が残されているのに対し、関西みらい銀行には残されていないということです。この差別的な扱いの実態は、職員には明確に感じられるはずです。同じグループ内にいながら、みなと銀行は自由度があり、関西みらい銀行は本社の方針に従うしかない。

その不平等感は、職員のモチベーションに直結します。

「シナジーを発揮できなければ再編の呼び水にはなれない」―次の再編まで、あと何年？

さらに不安を増幅させる要因が、グループ内での評価です。ダイヤモンド・オンラインの記事では、関西みらい銀行について明確に指摘されています。「本業利益は低迷しており、シナジーを発揮できなければ再編の呼び水にはなれない」この文言の奥には、グループ内での厳しい現実が隠されています。

2019年の合併から5年以上が経過した現在も、シナジーが発揮できていないということです。規模を拡大したにもかかわらず、利益は増えていない。むしろ、統廃合による経費削減に頼らざるを得ない状況が続いています。

次の再編がいつ来るのか。その不透明感が、職員の心に重くのしかかっています。 「10年後、この銀行は存在しているのか」「自分たちはどこへ異動させられるのか」そうした不安は、決して杞憂ではなく、グループ内での評価を見れば現実的な懸念なのです。

安定を求めて銀行に入ったはずなのに、その安定性が揺らいでいる。親会社の方針に従うしかないのに、その方針自体が不確実性を増してきた。そうした状況の中では、辞めたいという気持ちは、むしろ健全な自己防衛本能なのです。

多くの職員がこの不透明感の中で、「この先、このままでいいのか」と問い直し始めているのは、当然の反応といえるでしょう。

関西みらい銀行で働く人たちが「辞めたい」と思うのは、個人的な理由や気の持ちようではありません。給与体系の不透明さ、昇進の道の狭さ、営業環境の悪化、手数料至上主義による本質的な葛藤、そして組織としての不確実性。これらはすべて、構造的な問題です。

あなたが感じている違和感や疲労は、正当です。一人の弱さではなく、この銀行の現実が生み出しているものなのです。

では、どうすればいいのか？

銀行一筋は大きなリスクを伴う時代です。収入源を多様化することが重要。でも、「どうやっていいのか分からない」AI副業とか聞くけど、具体的に何をすればいいのか。

その気持ち、よく分かります。実は、私はこれまで2000人以上の方の相談に乗ってきました。みなさん、同じような悩みを抱えていました。

「何から始めればいいのか」「自分にできるのか」「失敗したらどうしよう」でも、一歩踏み出した人たちは、確実に変わっていきました。LINEでは、私が実際にやってきた方法を具体的にお伝えしています。押し売りではなく、あなたの状況に合わせた提案をしたい。

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ここまでブログを読んでいただきありがとうございます！