変わりゆく銀行業界―「安定」の幻想とは
「銀行員は安定している」そう思われていた時代は、もう過去のものかもしれません。みずほ銀行は、今後10年間で1万9000人の削減を計画しています。三井住友銀行も、店舗統廃合を加速させています。
メガバンクでさえ、この状況です。「大きすぎて潰れない」と言われていた存在が、今、大規模なリストラと店舗削減を進めている。これが意味することは何でしょうか。
地方銀行は、さらに厳しい状況に置かれているかもしれません。
手取り17万円、時給換算したら最低賃金以下―新入行員が3年で辞める理由
新入行員の手取りが月17万円程度だという話を聞くと、ピンとこないかもしれません。しかし、実際に数字を計算してみると、その数字の意味が浮き彫りになります。月17万円の手取りで、銀行員として働く人たちは一体どれだけの時間を費やしているのでしょうか。
OpenWorkの集計によると、阿波銀行の平均月間残業時間は18.8時間とされていますが、これは最低限の集計であり、実際には業務量がそれ以上という報告も少なくありません。単純に計算すれば、基本給と残業代を合わせた月17万円で、毎月160時間近い労働があるわけです。時給に換算すると、およそ1,000円程度。
これは徳島県の最低賃金(時給943円)とほぼ変わりません。「銀行員だから」「最初はこんなものだろう」と自分に言い聞かせることができるのは、果たしていつまでなのでしょうか。3年目までは給与がほぼ据え置きという構造の中で、多くの若手は疲弊していきます。
有価証券報告書702万円、口コミサイト449万円―どちらがあなたの給与か
阿波銀行の公式な有価証券報告書に記載されている平均年収は702万円です。一方、OpenWorkなどの口コミサイトでは平均年収449万円という数字が報告されています。250万円以上の開きがあります。
この乖離は、決して不正ではありません。公式な発表には、長年勤続した管理職・経営職の給与が大きく影響しているため、平均値が押し上げられているのです。実際に働く若手・中堅層が感じている給与は、口コミサイトの数字の方がより現実に近いということを意味しています。
つまり、あなたが「思ったより給与が低い」と感じるのは、錯覚ではなく正当な感覚です。公式発表と現実の乖離は、それほど大きいということなのです。
「4年目から上がる」その前に辞める若手たち
「3年間は給与が低いけど、4年目から昇給が加速する」という説明をされることがあります。確かに、複数の口コミでも「4年目から給与が大幅に上がる」という証言があります。しかし、ここに大きなからくりがあります。
多くの若手は、その3年間で辞めてしまうのです。昇給が加速する4年目を待つ前に、給与の低さ、見える範囲での成長機会の限定性、組織文化への違和感から、別の道を選んでしまいます。結果として、「4年目からは上がるはずだった」という昇給メリットを享受する人が少なくなり、残った人たちは期待通りの上昇を得られなくなる―こうした悪循環が生まれています。
辞めたいと思うのは、3年間の低給与と見えない将来への不安が、正当な形で心の中に蓄積した結果なのです。
係長7年、支店長は限定的―昇進の椅子は既に埋まっている
阿波銀行で係長(管理職)になるには、最短で7年かかるとされています。これは「7年待てば必ずなれる」という保証ではなく、「早くても7年」「多くはそれ以上」という現実を示しています。給与面での昇進の恩恵を大きく受けるのは、係長以上のポストに就いた場合です。
言い換えれば、7年間はその昇進の恩恵を待つ身で、その間に若手の離職が進む度に、相対的に昇進機会が増す―という一見ありがたいような構図が生まれています。しかし、これは悪い意味での「椅子取りゲーム化」です。同期の友人たちが辞めていく中で、本来は築きたかった同期間の絆や共に成長する喜びは失われます。
10年後、あなたの前に何人が詰まっているのか
ここで、素朴な問いをしてみましょう。あなたが入社して10年経ったとき、あなたより先輩で、あなたの昇進を妨げている人が何人いるでしょうか。組織の規模が縮小していく中で、その人数は増え続ける傾向にあります。
支店の統廃合により、経営職のポストは毎年減少しています。定年で去る人より、若い世代から早期退職を強いられる傾向が強まっている可能性もあります。つまり、10年待てば昇進できるという保証は、年々薄れていくのです。
あなたの前に詰まる人の数は減らないまま、ポストだけが減っていく。そうした構造を肌で感じ取る人たちが、「このままでいいのか」と問い始めるのは、当然の心理反応です。
女性管理職13%の現実―昇進差別の知覚と現実のギャップ
阿波銀行の女性従業員の比率は46%に達しています。ほぼ半数です。しかし、管理職に占める女性の比率は13%に留まっています。
この数字の差は、単なる「女性の昇進希望が少ないから」では説明できません。野村証券との業務統合後、女性営業職の業務負荷が大きく増加したという報告もあります。「制度上は女性活躍を標榜しているが、実務的には女性が昇進しにくい環境が続いている」―こうした認識は、複数の口コミで報告されています。
育児休暇の取得率が100%を超えているという数字は、一見素晴らしく見えますが、その後の職場復帰環境や、昇進への影響はどうなのでしょうか。制度と現実のギャップは、それほど大きいということです。 女性として働く中で、昇進の道が狭いと感じるのは、個人的な不安ではなく、統計的に実在する問題なのです。
5年ごとの転勤で家族計画は立たない―県外異動は手当上限30万円で何ができるのか
阿波銀行で働く人たちに課される一つの試練が、転勤です。「5年で転勤」というサイクルが存在し、その中には県外異動も含まれます。大阪、神戸、東京への配置転換は、珍しくありません。
転勤に伴う一時金と手当は、以下の通りです。転勤一時金の上限が30万円、赴任手当が上限7万円、滞在手当が上限8万円です。合計しても、数十万円程度。
これで新天地での生活環境を整え、配偶者の仕事を整理し、子どもの転校を受け入れることができるでしょうか。新居の敷金礼金だけで30万円では足りません。配偶者がキャリアを積んできた職場を離れなければならないことの経済的・心理的コストは、手当では補填できません。
子どもが小学校中学年以上であれば、転校による学習面・精神面への影響も考えなければなりません。 家族計画を立てるなら「転勤がない時期」を選ぶしかない―こうした考え方を強いられることは、人生設計の自由を奪っていることに他なりません。
徳島県の人口が2040年に20%減少するのに、転勤先にある未来
さらに、より大きな問題があります。転勤先としての徳島県そのものが、急速に縮小しています。2020年時点で約95万人だった徳島県の人口は、2040年には約76万人に減少すると推計されています。
20%の減少です。県内の複数の市町村は「消滅可能性自治体」として指定されている状況です。つまり、あなたが5年後に戻る配置先である徳島県の営業基盤は、その時点で既に今より確実に小さくなっています。
顧客数は減り、預金は減り、貸出先も減っています。その中での営業活動、昇進競争、経営判断。10年後、20年後はどうなっているのか―そうした疑問を持つのは、過度な心配ではなく、むしろ現実的な思考だということです。
この5年で複数支店が消えた―あなたの支店は統廃合リストに入っているか
阿波銀行の店舗統廃合は、既に進行中の現実です。この5年で複数の支店が統廃合されています。その過程で、支店長や次長といった管理職の削減も避けられません。
ここで自分の支店を見渡してみてください。あなたの支店は、統廃合リストに入っているのでしょうか。周辺地域の人口動態を見れば、およその予想はできます。
徳島県内の多くの地域で、稼働人口と預金量は減少しています。「採算性を考えると、この支店は5年以内に統廃合される可能性が高い」―そうした判断を経営層が下すのは、企業として当然のロジックです。つまり、あなたが今配置されている支店に、10年後も同じ形で存在する可能性は、決して高くありません。
配置転換、統廃合による異動、あるいは転職の選択肢が迫られる可能性も含まれています。
「システムが古い」という悲鳴―デジタル化で後塵を拝する現場
口コミサイトには、繰り返し「システムが古い」「パソコンの機材が古い」という指摘が上がってきています。これは単なる愚痴ではなく、現場が直面する具体的な課題です。デジタル化が進む金融業界の中で、阿波銀行のシステム投資の優先度は相対的に低いと推測されます。
古いシステムの維持・保守には莫大な費用がかかる一方で、新しいシステムへの投資には多くの時間と資本が必要です。その選択肢の中で、組織全体としてはシステムの老朽化が続いている―これが現状です。働く人たちは、その古いシステムの中で日々の業務をこなさなければなりません。
処理時間は長くなり、ミスのリスクは高まり、競争力は低下していきます。その過程で感じるストレスと無力感は、決して小さくありません。
ネット振込の即時機能を2025年に停止する銀行で、10年後の成長を描けるか
より象徴的な例があります。阿波銀行は2025年1月、ネット振込の即時機能を停止する予定です。これは何を意味するのでしょうか。
他の多くのメガバンクや先進的な地銀では、既に即時振込が当たり前のサービスとなっています。その機能を「停止する」ということは、競争力の低下であり、顧客利便性の後退であり、デジタル化では後塵を拝しているということを、市場に明確に示すことです。働く人たちは、この事実を知ったとき、何を思うでしょうか。
「この銀行で働く自分たちの将来は、大丈夫なのか」という疑問は、決して杞憂ではありません。 サービスが縮小していく銀行で、10年後の自分のキャリアを描くのは、極めて困難だからです。
これらの問題は、決してあなた一人の感覚ではありません。複数の退職者が同じ問題を指摘し、複数の現職員が同じ違和感を抱いています。「辞めたい」という気持ちは、この銀行の構造的な課題に対する、極めて健全で、現実的な反応なのです。
では、どうすればいいのか?
銀行一筋は大きなリスクを伴う時代です。収入源を多様化することが重要。でも、「どうやっていいのか分からない」AI副業とか聞くけど、具体的に何をすればいいのか。
その気持ち、よく分かります。実は、私はこれまで2000人以上の方の相談に乗ってきました。みなさん、同じような悩みを抱えていました。
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