変わりゆく銀行業界―「安定」の幻想とは
「銀行員は安定している」そう思われていた時代は、もう過去のものかもしれません。みずほ銀行は、今後10年間で1万9000人の削減を計画しています。三井住友銀行も、店舗統廃合を加速させています。
メガバンクでさえ、この状況です。「大きすぎて潰れない」と言われていた存在が、今、大規模なリストラと店舗削減を進めている。これが意味することは何でしょうか。
地方銀行は、さらに厳しい状況に置かれているかもしれません。トマト銀行で働く人が「辞めたい」と思い始める瞬間は、突然ではないことが多いです。むしろ、毎日の小さな違和感が積み重なった結果です。
「本当にこのままでいいのか」「自分だけが辞めたいと思っているのか」——そんな問いを抱えている人は、決して少数派ではありません。実は、その違和感の根底には、この銀行固有の構造的な問題が隠れています。
平均年収377万円で週○時間――時給換算したら見えた現実
トマト銀行で働く人の平均年収は、377万円です。エン転職の口コミサイトに寄せられた情報から、平均年齢29歳の正社員40人の回答をまとめたものですが、この数字が何を意味するのかを考えてみる必要があります。年収377万円。
月にすると約31万円です。手取りなら22~23万円程度でしょう。一見、銀行員としてはそこそこの数字かもしれません。
しかし、週当たりの実労働時間を考えると、様相は一変します。銀行業務の特性上、窓口対応や営業活動、事務作業が重なり、平均的には週50~55時間程度の労働が発生しているとも言われています。そうなると時給はどうなるのか。
年収377万円を年間総労働時間で割ると、時給換算で1,800円程度。業種を問わず比較すれば、大学卒の初任給という立場で考えても、特別に高いわけではありません。むしろ、「銀行員」というステータスと責任感を考えると、コンビニエンスストアでのバイト並みという計算も成り立ちます。
有価証券報告書と口コミサイト、どちらが本当なのか
トマト銀行の有価証券報告書には、正式な平均年収が記載されています。一方、口コミサイトには、働く人の「実感」が詰まっています。その落差は、働く側の心理に大きな影を落とします。
企業が発表する数字と、現場の声は異なります。なぜか。有価証券報告書の平均年収には、役員層の高い給与も含まれるため、実際に現場で働く若手・中堅層の年収とはズレが生じるのです。
トマト銀行の従業員741名(嘱託・パート除く)という体制の中で、管理職層は少数です。その少数の高給層が平均値を押し上げる一方、大多数の現場職員は、口コミサイトに書かれた377万円という額に近い実感を持っているのでしょう。「銀行だと思って期待していると、そこまでもない」 ——これは、実際にトマト銀行の元従業員が口コミに残した言葉です。
この言葉の背景には、給与と責任のアンバランスへの違和感が隠れています。顧客の人生のお金を扱う仕事の重さ、営業ノルマへの心理的プレッシャー、そうした責任を負いながら時給換算で1,800円程度の給与。その矛盾に気づくのに、そう長い時間は必要ないのです。
辞めたいと思うのは、給与への不満だけではなく、報酬と負荷のズレへの正当な疑問なのです。
岡山県内53店舗、この5年で統廃合の波――あなたの支店は10年後もあるか
トマト銀行は岡山県を中心に、県内に53店舗を展開しています。同時に、県外に7店舗、インターネット支店1店舗があります。これ自体は安定しているように見えるかもしれません。
しかし、日本の人口動態の現実を踏まえると、この数字の背後には大きな課題が隠れています。岡山県の人口は、ここ数年間で着実に減少しています。県内経済の主要産業である製造業も、国内での生産拠点の集約化が進んでいます。
つまり、トマト銀行の営業基盤そのものが、静かに縮小している最中なのです。この5年間で、いくつかの支店が統廃合されてきました。その数字は正式に発表されていませんが、現場で働く人たちは肌で感じています。
昨年まであった支店が、今年にはなくなっている。営業所が統廃合される。そうした動きは、加速していくことはあっても、逆戻りすることはありません。
人口が戻ってくることはないからです。
人口減少エリアへの転勤、それは本当に「配置転換」なのか
トマト銀行で働く人にとって、転勤は避けられない人事です。銀行業務の特性上、人事ローテーションは存在します。ただ、その転勤先が、人口減少が著しいエリアである可能性は、年を重ねるごとに高まっています。
転勤は「配置転換」という名目ですが、その実態は異なるかもしれません。岡山県内の人口減少地域の支店に配置された場合、その支店が10年後に存続している保証はどこにもありません。むしろ、統廃合の対象になる可能性さえあります。
それは何を意味するのか。配置転換の先で、新しいキャリアを築こうとしても、その拠点そのものが消える可能性がある、ということです。子どもの学校が決まり、家も借りて、生活が安定した頃に、「本店に戻ってほしい」「別の支店への異動」といった通知が来る。
そうしたシナリオは、決して珍しいものではありません。30代で家族を持つ職員の中には、このジレンマに苦しんでいる人も多くいるのです。転勤を受ければ、家族の生活が揺らぐ。
転勤を拒めば、キャリアパスが閉ざされる。その中で、辞めたいという気持ちが生まれるのは、自然な流れともいえるのです。
「にんげん大好き」の企業理念と、個人ノルマの現実――営業成績に追われる毎日
トマト銀行のコーポレートスローガンは「にんげん大好き」です。1989年に日本初のカタカナ行名を採用した際から、この理念は掲げられてきました。地域に根ざした、顧客との関係を大切にする銀行という理想像を象徴しています。
その理想は、おそらく経営層の心の中には、本当に存在しているのでしょう。しかし、現場で働く職員の日常は、その理想とは異なる現実に直面しています。「にんげん大好き」の理念の一方で、個人ノルマという非情な指標が存在するのです。
定期預金のノルマ、投資商品の販売目標、住宅ローンの件数達成。毎月、毎四半期、毎年、これらの数字が積み重なっていきます。営業職だけではなく、事務職や窓口職にも、売上貢献度という形でノルマが課せられることもあります。
その過程で、顧客との関係構築という理想よりも、数字達成という現実が優先されるようになっていきます。
地域密着の理想と、ノルマ達成という使命のズレ
地域密着型の銀行であることは、トマト銀行のアイデンティティです。岡山県内に53店舗を展開し、個人顧客から企業顧客まで、幅広い層との関係構築を目指しています。その部分は、間違いなく会社の強みであり、職員の誇りでもあるはずです。
ところが、その一方で、全国どの銀行でも同じ圧力が存在します。低金利環境の中で、銀行の利益は預貸金利差では成り立たなくなり、手数料収入や投資商品の販売が収益の大きな柱になっています。その結果、現場の営業職員は、「顧客のために」という名目で、時には顧客にとって必ずしも最適ではない投資商品の販売を促されることもあります。
「でも、これはノルマだから」「これを達成しないと評価が下がるから」——こうした葛藤の中で働く職員は、少なくありません。顧客と誠実に向き合いたい気持ちと、ノルマ達成という圧力。その二律背反の中で、疲弊していくのです。
辞めたいと思う人の多くは、この矛盾に気づいた人たちなのです。「にんげん大好き」という理想と、現実のズレに耐えられなくなった人たち。それは弱さではなく、良心があるからこそ、悩んでいるのだと言えるのです。
産休育休率95.5%の裏で、30代係長・40代課長――昇進の椅子は何個残るのか
トマト銀行の福利厚生は、一見すると充実しています。産休育休の取得率は95.5%(女性)、男性でも高い取得率を示しており、連続5日間の休暇制度も存在します。ワーク・ライフ・バランスの観点からは、銀行業界の中でも先進的な取り組みをしているように見えます。
その一方で、組織全体の構造を見ると、別の現実が浮かび上がってきます。従業員741名という体制の中で、昇進ポストはどれだけ存在するのか。係長になるための椅子は?
課長になるための椅子は?そして、その数字は毎年、増えているのか、それとも減っているのか。人口減少地域での事業規模の縮小に伴い、管理職ポストの数も連動して減少していくのが通常です。
昨年まで5つあった昇進枠が、今年は4つになり、来年は3つになる。そうした現象は、支店規模の縮小に伴い、自然発生的に起こります。結果として、30代の係長候補層は、益々競争が激しくなっていきます。
同期10人の中から、昇進できるのは1~2人。その競争は、年を重ねるごとに熾烈になっていくのです。福利厚生の充実と、昇進機会の減少。
これは一見、矛盾しているように見えます。しかし、実は深く結びついています。家族との時間を大切にできる職場環境を整える一方で、その先のキャリアは不透明である。
子どもが小さい時期には休暇が取りやすいが、子どもが大きくなり、教育費が必要になる時期には、昇進が絶望的に難しくなる。そうした構造の中で、40代を迎えた職員の心身には、大きなストレスが蓄積されていくのです。将来へのキャリアパスが見えない不安、同期との競争による心理的負担、そして組織への遠心力。
これらが相まって、「この先、本当にこの銀行にいるべきなのか」という問いが、深刻さを増していくのです。辞めたいと思うのは、決して逃げの気持ちではなく、現実を見つめた、ある種の冷徹な判断かもしれません。あなたがそう感じるのであれば、それは正当な反応なのです。
組織構造の矛盾に気づくことは、むしろ誠実さの表れでもあるのです。
では、どうすればいいのか?
銀行一筋は大きなリスクを伴う時代です。収入源を多様化することが重要。でも、「どうやっていいのか分からない」AI副業とか聞くけど、具体的に何をすればいいのか。
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